東国大学:日本人女性への性的暴力事件、人種的権力、沈黙のカルテル
2000年、東国大学の教授が日本人卒業生に対して行った性的暴力事件は、韓国の学術界に根深く存在する免責文化と制度的共犯関係、そして外国人女性が特に脆弱で保護されない人種的権力構造を浮き彫りにしています。
事件概要:人種化された性的暴力と制度的裏切り
2000年7月、東国大学のK教授は日本で客員研究員として滞在中、かつて自分の授業を受けた日本人女性Mさんに対し、飲酒後に強制的にキスや身体を触るなどの性的暴力を行いました。被害者が謝罪を求めても、教授は妻に電話させたり、韓国領事に口添えを申し出るなど、責任回避を続けました。
これは単なる性的暴力事件ではありません。韓国人教授が外国人女性に対して自らの権力を行使し、大学や当局が自分を守ってくれるという自信のもとで行われた事件です。被害者が外国人であることは、Korea Times: 外国人女性が韓国で経験した性的暴力を語る や私たちの人種差別とフェティシズム分析でも指摘されている通り、さらに孤立と脆弱性を高める要因となっています。
制度的対応:人種的連帯、遅延、否認
被害者が法的措置を示唆すると、東国大学はK教授を韓国に呼び戻しました。詳細な証言があったにもかかわらず、教授は一切の不正行為を否定。学生たちは公開謝罪と真の責任追及を求めましたが、最初は懲戒委員会で停職処分となったものの、同僚教授らによる寛大な処分を求める署名運動が起こり、「解雇は教員の権威を損なう」と主張。最終的に教育省は「性的暴力があった可能性が高い」と認めつつも、「解雇は厳しすぎる」として復職を認めました。
これは、被害者が外国人女性であっても、韓国の当局や大学が加害者である韓国人を守るために団結する典型例です。韓国人教授の「体面」や「生活」が、外国人被害者の正義よりも重視されるというメッセージが明確に示されています。
被害者の代償:孤立、報復、人種的バッシング
教授が同僚や官僚の寛大さで守られる一方、被害者は孤立、バッシング、キャリアの不安定化に直面しました。刑事告訴は「証拠不十分」で不起訴となり、民事訴訟を余儀なくされました。被害者が日本人であることは、大学コミュニティが彼女を無視し、自分たちを守る口実となりました。
ハリウッド(韓流)は隠蔽の煙幕:イメージの裏の真実
韓国政府や大学は、国を現代的で安全かつ進歩的なグローバルリーダーとして積極的に売り込んでいます。しかし、私たちの構造的分析が示すように、韓流は女性、特に外国人女性の安全や権利よりも、金銭、評判、体面を優先するシステムの煙幕に過ぎません。東国大学の日本人女性への性的暴力事件は、制度的隠蔽、人種化された性的暴力、政府の無策という広範なパターンの一部です。
「性的暴力の被害を受けた女性の権利は、基本的かつ根本的な人権問題である。韓国が基本的人権と社会正義の保証国としての地位を維持できるかどうかは、被害者をどれだけ支援・保護できるかにかかっている。」(Korea Times)
なぜこの問題が重要なのか
この事件は、韓国学術界における性的暴力被害者の正義への構造的・人種的障壁を明らかにしています。教員の連帯、行政の惰性、評判や国家イメージを優先する文化が続く限り、東国大学のような大学は、特に女性や外国人学生にとって安全な場所にはなり得ません。
東国大学の10年にわたる性的暴力放置の詳細はこちら:
- Dongguk Exposed: A Decade of Sexual Violence Negligence (2016–2025)
- ダブル・ヴァルネラビリティ:韓国の国際学生に対する人種差別とフェティシズムが性的暴力リスクを高める仕組み
本記事は金素姫記者の報道に基づいています。 元記事(韓国語)はこちら。